【ブリティッシュ スクール イン東京 麻布台ヒルズ キャンパス】環境問題や地域貢献活動を水を通して学ぶ
新旧の魅力を併せ持つ 新本庁舎に憩いの水を
施設編
川崎市役所本庁舎

川崎市総務企画局
総務部庁舎管理課庁舎設備・技術調整担当
担当部長 畑 透(はた とおる)さん
「冷水機はどれくらい利用されるか手探りでしたが、これほど人気なら展望フロアなどに入れることも将来検討したいですね」
昭和初期をしのぶ復元棟と地上25階の高層棟が融合
神奈川県第2の都市として、約155万人の人口を抱える川崎市。2024年に市制100周年を迎え、それに先立つ2023年6月には地上25階の市役所新本庁舎が完成して、新たな行政議会機能の拠点として運用されている。
建て替えの大きなきっかけとなったのは、2011年の東日本大震災だったと川崎市総務企画局の畑 透さんは話す。
「当時の旧本庁舎はかなり揺れました。また、この場所は多摩川の氾濫被害の可能性もあるので、業務継続性を担保するためにも建て替えは必要だという議論が加速しました」
一方で、1938年に建てられた旧本庁舎は、高さ36メートルの時計塔を備えた当時最先端の近代洋風建築。戦災等を免れ、2016年まで市民に親しまれていた。
「文化的価値も高い建物だったのですが、そのまま残すことは難しい。そこでいったん解体し、竣工当時の姿を可能な限り忠実に復元しての新築としました」
この復元棟と高層棟を結ぶ3層吹き抜けのアトリウムは周囲にカフェやホールを備え、最上階の展望フロアなどとともに市民の憩いの場としての新たな役割も担っている。
「政令指定都市は住民の各種手続きは区役所で行うことがほとんどで、本庁舎に来る用事はほぼありませんでした。ですが新本庁舎は、観光目的でも訪れるにぎわいのスポットになったと思います」
防災・環境面でも最新テクノロジーを導入した新本庁舎。手前には、時計塔を備えた旧本庁舎を再現した復元棟も新たに建てられた。
360度見渡せる25階の展望ロビー・スカイデッキ。川崎市街や近くを流れる多摩川、さらには東京や横浜の街並みも一望できる。
市職員のマイボトル活用を冷水機が促進
新本庁舎1階の総合受付の脇、トイレへと続く通路には、メイスイの浄水器付き冷水機が1台設置されている。訪れる人は誰でも利用できる。
「旧本庁舎時代も市民が自由に中を行き来できたんですが、当時1階にあった冷水機で小学生がよく水を飲んでいたんですね。そういう光景を見ていたこともあって、新本庁舎にも冷水機を置きたいなと思いました」と畑さん。
新本庁舎1階に設置された浄水器付き冷水機。市職員がマイボトルに水を注ぐ光景もよく見られる。
採用にあたっては庁舎内部の仕様との調和、子どもや車いす利用者も使いやすいユニバーサルデザインなどが決め手となった。マイボトルに直接注げるタイプであることも重要だった。「川崎市職員脱炭素・SDGs自主行動宣言*」の中では市職員がマイボトル・マイバッグを携帯して市民の模範となることも記され、冷水機がその一助となっている。
「少し離れた第3庁舎から水を注ぎに来る職員も多いので、それだけ水がおいしいんでしょうね。市民のみなさんにももっと利用していただければうれしいです」
*脱炭素社会の実現に向けて、2030年度までに市域および市役所の温室効果ガスの50%削減(2013年度比)を目指す取り組み。2024年からSDGs(持続可能な開発目標)の視点も含めた宣言としてバージョンアップされた。
日没から22時までは本庁舎のライトアップが行われる。
床面には市のメッセージや季節感を演出するイラストなどが照らし出される。
復元棟2階にある旧市長室。旧本庁舎建設当時の市長室を再現した展示室で、執務机は自由に座って写真撮影もできる。
23階の市議会議場は、24階ロビーの窓から見学可能。低層1~3階と高層24~25階の大半のエリアは年末年始を除くほぼ毎日、誰でも自由に入れる。
復元棟屋上に造られた屋上庭園。時計塔を間近に見られ、保育園児などのお散歩コースとしても人気。
川崎市役所
住所:神奈川県川崎市川崎区宮本町1番地
TEL:044-200-2111(代表)
開庁時間:8:30~17:00 (祝休日・12月29日~1月3日を除く)
写真●小野口健太 写真提供●川崎市役所 文●光石達哉